ピロリ菌の正式名称

梅雨も明けて暑い夏が来ましたね。でも、ジメジメと湿気の多い暑さがしばらくは続きそうです。熱中症と食中毒には気をつけたいものです。
食中毒の原因といえば、細菌、ウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫などの多くの原因があるそうですが、ピロリ菌という言葉を聞いたことありませんか?
よく食中毒の原因の1つと思われがちですが、ピロリ菌は食中毒の原因となる菌とは無関係です。
ピロリ菌は胃の粘膜に潜伏する悪い菌として知られてきました。
胃の粘膜を破壊する菌だそうです。
正式名称を「ヘリコバクター・ピロリ菌」と言って、「ヘリコ」の名がつくように、「らせん」のように体がねじれている「らせん菌」です。
4~8本の「鞭毛」で胃の中を動きまわるのです。
なぜ、胃の中でも生きていられるのか?胃液で溶けてしまうのではないか?と思うのですが、
ピロリ菌は「ウレアーゼ」と呼ばれる酵素を発生させ、胃粘液の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解します。
このアンモニアと胃酸が中和されて、そこにピロリ菌 が存在出来るというわけです。
また、その時に発生する毒素が胃粘膜を傷つけるために胃炎や胃潰瘍になることが分かっています。
ピロリ菌は感染するの?感染源は?
ピロリ菌は食べ物や飲み物から感染することが多いのですが、現在の日本のように衛生管理がしっかりしている環境では感染しにくいそうです。仮に、ピロリ菌に感染したとしても、必ずしも胃の病気になるわけではありませんが、症状として、 胃痛、胃もたれ、胃の不快感が続く方や、胃潰瘍や 十二指腸潰瘍と診断された方は、ピロリ菌に感染している可能性が高いので専門の医療機関で検査を受けたほうがいいそうです。

ピロリ菌の検査方法と治療方法
ピロリ菌の検査方法はいくつかあるそうですが、尿素呼気テストというものを行う医療機関が多いとの事です。その検査方法は、アルミパックのような容器に息を吹き込むというものです。
実に簡単でシンプルな検査方法ですね。
2回息を吹き込むのですが、1回めは普通に息を吹き込み、2回めは錠剤を飲んでから息を吹き込みます。
錠剤を飲む前の二酸化炭素の濃度と飲んだ後の二酸化炭素の濃度を比較します。
ほとんど変わらない場合はピロリ菌は存在しないということですが、濃度が濃くなったらピロリ菌に感染しているということです。
万一、ピロリ菌に感染していることが判明したら、ピロリ菌を除菌することになります。
ピロリ菌の除菌には1次除菌と2次除菌があって、1次除菌でピロリ菌を退治できない場合は2次除菌を行います。
除菌率は1次除菌と2次除菌それぞれ80%ほどだそうです。
2次除菌しても退治できないピロリ菌がいる時は続けて除菌治療を行うことができますが、保険が効くのは2次除菌までです。
ピロリ菌の潜伏期間が長ければ、長いほど、胃の病気、悪くすると胃がんになる確率が高まりますので、若い世代のうちにピロリ菌検査をして、除菌を しておいたほうが良さそうです。
ピロリ菌に効果のある食べ物はあるの?

ピロリ菌の除菌効果があるとして、最近話題なのがヨーグルトですね。
ヨーグルトといっても何でも良いわけではなく、LG21のようなピロリ菌を退治する乳酸菌が入っている ヨーグルトでなければいけません。
市販されているヨーグルトでは明治乳業のLG21が有名です。
ちなみに、「LG21」とは乳酸菌の名前です。
ただし、このLG21ヨーグルトを常食したとしても、100%ピロリ菌を除菌できるわけではありませんが、乳酸菌による整腸効果で健康にはいいそうです。