洋上風力発電に注目!原発の危機を知らしめた福島第一原発事故

2011年3月11日東日本大震災における福島第一原発事故は、住民の生活、そして沿岸での漁獲物の安全性に多大な影響を与えました。
原子力発電によって多大な電力消費をしてきた生活。
放射性物質の危険性もこの事故で浮き彫りになりました。
これまでの住まいを離れねばならなくなった人が多く居ます。
原子力は多大なエネルギーを効率よく作り出す代わりに、素となる放射性物質の気の利いた処分方法は無い上に、近づくと命を奪われる危険な存在です。
暴走は原子爆弾の爆発以上の放射線を吐き出し、あっという間に広い範囲を人が住めない土地に変えてしまいます。
原発の廃止について代替に有力な候補が洋上風力発電です。
この洋上風力発電は、現状福島県楢葉町の沖合20kmの地点で設置され、実用化に向けて稼働を始めています。
洋上風力発電の最高のメリットは風が有れば発電が可能
洋上風力発電の便利な点はやはり、風力、日常生活で感じる事が出来る風が媒体であることに尽きるでしょう。同時に火力発電のように燃料を買う為のお金も必要がありません。
自然の流れそのものを利用することで生活のエネルギーに換える事が可能なのは最高のメリットと言えるでしょう。
海の上に小分けにして多数の地点に設置すれば、大きな災害が起こっても発電においての被害は陸上の設備よりも小さく抑えることが出来ます。
洋上は巨大風車による騒音や、人が住んでいる陸地に作るよりも落下による事故の危険を減らす事も可能です。
洋上風力発電のデメリットは風の気まぐれ
いつも同じように風が吹いていてくれればいいのですが、天気が良ければ風は穏やかです。こんな陽気は人にとっては心地よいものの、そよ風では残念ながら発電には不向き。
発電量に開きが出てしまうのが最大の欠点でしょう。

洋上風力発電の風車を作る為の安全な場所選びの問題
洋上風力発電の設置出来る場所の条件を整えるのが難しい事が何よりの欠点です。陸地に作ろうとすると、日本は土地が狭いことから諸外国に比べると設置場所も限られます。
何よりも80メートルという巨大な風車の落下事故も起こっており、これまで死傷者こそ出なかったものの憂慮するべき事態です。
台風のような強風に対しての耐久性を確保し、安全装置の発動については万全を期する必要が有ります。
そこで安全性と広さを考慮して、好ましい条件になるのが海です。
洋上風力発電の場所を確保!でも環境調査と調査費用というコストが必要
洋上風力発電は海で沢山のスペースを確保出来るのは良いことですが、風車を作るために海底の地形の調査や周辺の自然への影響への徹底した調査が必要になります。作業員が駐屯するための設備も場所によっては必要です。
風車そのものの建設費だけでなく、周辺の環境を調査するための資金も多く掛かるのです。
漁業への影響なども考慮せねばならず、どこにでも作る事が出来るわけではありません。
洋上風力発電のメンテナンスと安全確保の課題
洋上風力発電は陸地と違い、波で揺れ動く海上の移動は空からも海からも容易ではありません。非常に大型の物を整備する上に高さもあり、作業員たちの危険性も高い仕事です。
資金の問題だけではなく、海上に設置した時、海上での作業員の安全の確保も洋上風力発電設備の設置に対する課題と言えそうです。