杏ジャムを作ってみる

ジャムは果汁と、砂糖による浸透圧によって水分を抽出して、ペースト状にします。火を強くし過ぎると焦がしますが、熱を通さな過ぎても調理ははかどりません。
そして、ジャムの大事なゼリーと水飴の中間のような状態を作り出すのがペクチンです。材料によってはレモンの種などを水に浸したりして、抽出したものを用意して使います。
杏の場合は杏仁豆腐でお馴染みの杏仁を取り出して使います。仁は種の中に入っている柔らかい部分の事です。
<材料>
杏
杏仁
砂糖…好みにより、杏の60%~40%程度
「道具」
ホーロー等の厚手の鍋
木べら
耐熱のガラス容器
具体的な量を書きませんでしたが、防腐剤抜きのジャムですからあまり大量に作り過ぎてもしょうがないですし、かと言って少すぎても思ったように仕上がりませんので、スーパーなどでまとめ売りをしていたら1パックなどで購入し、グラム数を測って必要な砂糖の量を出して下さい。
初めて作る場合は50%が計算もしやすく扱いやすいでしょう。ジャムを煮詰める際に予めガラス容器は煮沸消毒して水分を取り除いておきましょう。
<下ごしらえ>
まず、杏は丁寧に水洗いして水気を取り除きます。そして、実の縦線を中心に端っこを持ってひねるように割って種を取り出します。
この種が柔らかい実の場合はおそらくひねるより先に潰れますから、スプーンなどで取り出します。扱いを考えると、硬さがあり、実がしっかりしているものの方が扱いは楽です。
私が作った時には時間が無かったために30分程置いてすぐに作業を開始しましたが、実際には砂糖をまぶして一晩置いておきます。作り方はそれぞれの人で違いますので、一概に言えません。
完全なペーストにしたいか、ある程度の実が残るようにしたいかといった具合でも分かれると思います。好みで煮詰め加減を調整して下さい。
文字の説明を聞くよりも、映像の方が手っ取り早い、という方はこちらの動画をご覧下さいね。
まず、実の清潔を保つ為に水洗いをすること、ペクチンの成分を採るための種の中身を取っておいて下さい。全体にすると結構な量が出来ますから、耐熱のガラス容器も一つだけでなく複数を用意して下さいね。
<作業>
先に、種の中身を熱湯で茹でて薄皮を剥いて下さい。一晩冷蔵庫に置いておいた杏を水分と、実の部分にざるなどでこして分けます。
そして、水分から厚手の鍋に入れて強火で熱します。アクを取りながら作業をしていきます。
それから少し粘性を持つ程度まで煮詰め、果肉を加えます。自分の好みの濃さまで実を潰したり、残ったりするくらいに煮詰めます。
好みの濃度になったら、杏仁を入れて下さい。
しっかりと混ぜて、耐熱のガラス容器に移します。ある程度粗熱をとり、冷蔵庫で冷やして完成です。

何事も実験が大切
思った通りの加減に出来ましたでしょうか?ちょっと水っぽかったなーという場合も、少し固めだったかな、という場合も、手作りの味だと思います。味の好みもありますから、少し砂糖を控えたり、加えたりして調整したりしましょう。
紅茶に入れたりすると、色が鮮やかになり、ヨーグルトに入れたりするのも定番ですね。また肉料理のソースにしてもなかなかの味わいです。まずは定番のパンから味わってみましょう!